デ・トマソ ヴァレルンガのモデル概要

アルゼンチン出身のアレハンドロ・デ・トマソは、イタリア自動車産業で成功した人物として知られています。そんなデ・トマソが1959年に創立したイタリアの自動車メーカー「デ・トマソ社」が手掛けた最初の市販車が「ヴァレルンガ」でした。
1964年のトリノ自動車ショーでデ・トマソは、ヴァレルンガのプロトタイプを発表します。このプロトタイプは当時の市販車では極めて珍しかったMR方式を採用し、スパイダーボディを持った2シーター・ライトウエイトスポーツカーとして注目を集めました。
そして発売されたデ・トマソヴァレルンガは、スチール製バックボーンフレームと鋼管製サブフレームで構成されたシャシーの上に、全長3,870mm×全幅1,590mm×全高1,050mmの小さく低いクーペボディが載せられていました。このボディは、量産時にプロトタイプのスパイダーボディから改変されたファーストバックボディで、ヘッドランプには空気抵抗軽減の為のカバーが装着されていました。ボディ素材にはFRPを使用し、さらにアルミニウム部品も多用されていたため車両重量は640kgと極めて軽量となりました。ミッドシップには英国フォード製1.5L水冷直4OHV汎用型エンジン「ケント・ユニット」がマウントされ、そこにフォルクスワーゲン製の4速MTがトランスミッションが組み合わせられることで最高出力102ps/6,000rpmを発揮します。足回りは、短めのホイールベースにダブルウィッシュボーン/コイル式のフロントサスペンション、ダブルトレーリングアーム/コイル式のリアサスペンションで構成された4輪独立懸架が採用されています。
デ・トマソヴァレルンガは、いわば市販レーシングカーといったスペックを持っている特別なモデルですが、その反面、自動車としての完成度や信頼性という面では未熟な部分もあり、生産台数は僅か53台に留まりました。しかし、現在では生産台数の少なさから稀少性が高まり、クラシックカー愛好家の間で特別な扱いを受けるマニアックなモデルとなっています。また近年では、ジムカーナやサーキットのスポーツ走行で、その軽量な車体と軽快な足廻りが再認識され、注目されている1台となっています。

デ・トマソ ヴァレルンガの価格相場

デ・トマソヴァレルンガは、クラシックカー相場の高騰した時期から若干遅れて価格が上昇し始めます。2014年頃から高騰したデ・トマソヴァレルンガの価格はクラシックカー相場がピークを迎えた2015年以降も上昇が続いています。これは異例で、生産台数が極めて少なく、メーカーとしてもモデルとしても非常にマニアックなモデルということで一般的なクラシックカー相場の影響を受けていないことを示しています。現在は、欧米相場で$170,000-315,000のとなっており、高値で取引されています。日本でも販売されている個体を見かけますが、3,000万円以上で取引されている事が多いようです。

《HAGERTY情報》 2018年8月時点

コンディション1(Concours) $315,000
コンディション2(Exellent) $242,000
コンディション3(Good) $188,000
コンディション4(Fair) $170,000

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デ・トマソ ヴァレルンガの詳細スペック

《販売期間》 1964-1968年
《乗車定員》 2名
《ボディスタイル》 2ドアクーペ
《エンジンタイプ》 直列4気筒OHV 1,498cc
《最高出力》 102hp/6,000r.p.m
《ミッション》 4速MT
《全長×全幅×全高(mm)》 3,870×1,650×1,050
《車両重量(kg)》 640
《最高速度》 208km/h
《生産台数》 53台

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