アルファロメオ ジュリエッタ SSのモデル概要

アルファロメオは、1957年のトリノショーでアルファロメオジュリエッタSSスプリントスペチアーレのコンセプトを発表します。

当時アルファロメオはレース活動に注力しており、高性能クーペの開発を考えていました。そこで、アルファロメオジュリアシリーズのスポーツモデルであるジュリアスプリントを上回る高性能バージョンのモデル開発をベルトーネに依頼します。

ベルトーネは、ショートホイールベースのアルファロメオジュリアスパイダーのシャシーにフランシスコ・スカリオーネがデザインした極めて魅力的なフォルムのボディをまとったプロトタイプを作り上げます。この美しく、抗力係数が0.29と非常に低い空力的なボディデザインは、雨が降るとフロントウィンド周りの流速が増すため気圧の変化が起こり、ワイパーが持ち上がってしまう問題が発生しました。ベルトーネは、この問題を解決するためにプレクシグラスで作られた小さなシールドを装着します。これは今でも虫よけと間違える人が多いようなデザインですが、アルファロメオジュリアSSスプリントスペチアーレの特徴の1つとなっています。

アルファロメオジュリアSSスプリントスペチアーレは美しいボディデザインに話が行きがちですが、開発の第一目標は高性能化です。そこでウェーバー製の40 DCOEキャブレターを2機搭載した1,290 cc直列4気筒DOHCエンジンに、5速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、100hpという高出力を実現します。さらに足回りは、ダブルウィッシュボーンとコイルスプリング/ダンパーユニットを備えた独立フロントサスペンション、コイルスプリング/ダンパー付きリジッドアクスルリアサスペンションが採用され、高い運動性能を発揮しました。その結果、ボディの優れた空力性能も貢献し、200km/hという驚くべき最高速度を記録しました。

当初アルファロメオは、ジュリエッタSSスプリントスペチアーレの販売を国際レースのFIAホモロゲーションルールを満たすために必要な台数としていましたが、結果3年半で1,360台を販売しています。これはタブーと言われていた高価格での結果であり、予想外のセールスでした。

現在でもアルファロメオジュリエッタSSスプリントスペチアーレはアルファロメオ愛好家の間で特別なモデルとして大切にされています。生産台数は少ないですが、日本でもクラシックカーイベント等で美しく保たれたアルファロメオジュリエッタSSスプリントスペチアーレの姿をしばしば見ることが出来ます。

アルファロメオ ジュリエッタ SSの価格相場

アルファロメオジュリエッタSSスプリントスペチアーレは2011年から急激に価格が上昇し始めます。2014年末をピークにした上昇相場は、その後横ばいとなりますが、現在も高値を維持しています。これは、クラシックカー全体の相場が2015年をピークに下降したことを考えると凄いことです。アルファロメオというブランドと生産台数が極めて少ない特別モデルという条件からこのような相場になっていると考えられます。現在は欧米相場で$76,000-225,000ですが、今後も価格が上昇していくと予想されるクラシックカーです。

《HAGERTY情報》 2018年8月時点

コンディション1(Concours) $225,000
コンディション2(Exellent) $175,000
コンディション3(Good) $134,000
コンディション4(Fair) $76,000

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アルファロメオ ジュリエッタ SSの詳細スペック

《販売期間》 1957-1962年
《乗車定員》 2名
《ボディスタイル》 2ドアクーペ
《エンジンタイプ》 直列4気筒DOHC 1,290cc
《最高出力》 100hp/6,500r.p.m
《最大トルク》 11.0kgm/5,500r.p.m
《ミッション》 5速MT
《全長×全幅×全高(mm)》 4,120×1,660×1,245
《車両重量(kg)》 860
《最高速度》 183km/h
《生産台数》 1,459台
《販売台数》 1,366台

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