Alpine A110｜アルピーヌ A110

アルピーヌ A110のモデル概要

レース史に名を刻んだジャン・レデレの傑作として知られているアルピーヌＡ110は、アルピーヌＡ108の後継モデルとして1963年に登場しました。RR駆動方式ならではのラジエターのないフロントデザインと、低く地面を這うようなドライビングポジション、そしてクイックなステアリングで、多くのエンスージァストを熱狂させたモデルです。

アルピーヌ A110の開発とメカニズム

創始者ジャン・レデレは、父親がルノーの販売店を経営していた事もあり、ルノー4CVでモータースポーツに参戦していました。そしてミッレミリアなどの有名レースで勝利を重ねていくと、ルノー社のレース部門からスポンサーの声がかかります。ルノー社から支援を受けたジャン・レデレは、ルノー4CVをベースにしたオリジナルモデル「アルピーヌA106」を完成させます。その後、アルピーヌA108を経て、アルピーヌA110を完成させます。

1962年のパリサロンで発表されたアルピーヌA110は、チューブラーフレームのバックボーンシャシーに、ジョバンニ・ミケロッティがデザインしたFRP製ボディが架装されていました。デビュー当時は、排気量956ccのエンジンを搭載するベルリネッタのみでしたが、のちにエンジン排気量が増え、さらにボディ形状も、カブリオレ、クーペ、GT4ボディとバリエーションが広がっていきました。

アルピーヌ A110のバリエーションと主要モデル

アルピーヌA110は、長い生産期間の中で細かなバリエーションが生まれています。外観に大きな差異はないものの、積まれるエンジンが多岐にわたりました。大きく分けると、11形式の基本モデルと3形式の派生モデルが存在し、そこに12種類の排気量の異なるエンジンが加わります。さらにチューニングが異なるモデルも16種類ありました。尚、これら全てを合わせたアルピーヌA110の生産台数は、合計7276台とされています。

アルピーヌ A110 1300VC

アルピーヌA110 1300VCは、1000ccエンジンを搭載したアルピーヌA110 1100VAの後継車として1970年に登場したモデルで、シリーズの中で最もベーシックなモデルです。搭載されたエンジンは、ルノーのセダン用エンジンで、水冷直列4気筒OHV1300ccとなっています。︎

アルピーヌ A110 1300S/G

アメディ・ゴルディーニがチューニングしたルノー1300ccエンジンを積むモデルが、アルピーヌA110 1300S/Gです。

アルピーヌ A110 1600S/SX

モデル後期になるとルノー1600ccエンジンをアメディ・ゴルディーニがチューニングしたアルピーヌA110 1600S/SXも登場しています。

アルピーヌ A110のレースでの活躍

アルピーヌA110は、1968年からラリーレースに投入されると様々なレースで大活躍します。
1971年には国際ラリー選手権において、モンテカルロラリー、地中海ラリー、オーストラリアラリー、アクロポリスラリーで次々と勝利を重ね、年間チャンピオンに輝きました。
また、1973年から始まった世界ラリー選手権（WRC）ではグループ4クラスで参戦し、モンテカルロラリーで表彰台を独占します。最終的にツアー13戦中6度の優勝を勝ち取り、圧倒的な強さで初代WRCチャンピオンに輝きました。

アルピーヌ A110の諸元表・スペック

価格相場

アルピーヌ A110

輝かしい歴史とドライブの楽しさを併せ持つアルピーヌA110は、昔から人気が高く継続的に価格は上昇しています。今後も安定的な上昇を続けると考えられます。

アルピーヌ A110の現在価格

【アルピーヌ A110】コンディション別の相場価格（2023年11月時点）

クラシックカー投資研究所では、Hagertyの最新相場情報を円換算して価格提示しています。
Hagertyの相場情報についてはこちら＞＞＞Hagerty valuation（英語）

アルピーヌ A110の価格推移（CLASSIC.COM）

【アルピーヌ A110】過去5年間の販売価格の推移

CLASSIC.COMのデータを引用しています。
さらに詳細に調べたい方はこちら>＞>CLASSIC.COM（英語）

バイヤーズガイド

アルピーヌ A110の購入の際に気を付けるポイント

アルピーヌA110は、軽いボディーと強固なシャシーにリアエンジンを組み合わせた特徴的なモデルで、他のモデルでは味わえないフィーリングを与えてくれる魅力的なクルマです。この特徴的な軽量ボディはFRPで制作されている為、錆の心配はありませんが、クラックには十分気を付けてください。購入際は入念にクラックを確認する事をおすすめします。

購入車両の探し方

販売されている個体は非常に少ないのですが、まずは大手販売サイトや個人売買の仲介サイトで現在販売中の車両をチェックします。

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