BMW M3（E30）のモデル概要
BMWの初代M3となるE30型M3は1985年に発表されました。BMWは、BMW M1、BMW M635CSiなどに搭載されたM88型DOHCエンジン3.5L直列6気筒エンジンをベースにした2.3L直列4気筒エンジンを搭載し、そこに5速MTを組み合わせて発売しました。BMWがM3を販売した理由は、第一にグループAレースへのホモロゲーション取得のためでしたが、もう一つの理由として、同じくグループAレースへのホモロゲーション取得のため1983年に登場したメルセデスベンツ190E 2.3-16へのライバル車種の投入というメーカーとしての対抗姿勢を示す意味もありました。そしてBMW M3とメルセデスベンツ190E 2.3-16は1980年代後期から1990年代初頭にかけて、ドイツツーリングカー選手権（DTM）において激しいライバル争いを繰り広げたのでした。
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初代M3は、ノーマルモデルであるBMW 3シリーズ(E30型)をベースとしながらもボディ剛性や空力性能を高めるため大幅な改良を行っています。外観で最も特徴的なのはブリスターフェンダーで、サイズの大きなホイールを装着するために採用されました。また、BMW E30型M3ではホイールベアリングとフロントブレーキキャリパーを上級の5シリーズ（E28型）と共用しており、標準型の3倍ものキャスター角がつけられています。このためホイールは標準の3シリーズに採用されている4穴・PCD100タイプから5穴・PCD120タイプに変更されています。他にも、空力改善のためCピラーやリヤウインドウ角度が見直されたり、大型のリアウイングなどが標準搭載されています。
1987年からBMW JAPANを通して日本にも正規輸入され、当時日本国内では658万円で販売されていました。基本的に左ハンドル車となっており、右ハンドルモデルはオーストラリア仕様だけになっています。
BMW M3（E30）の価格相場
初代M3は2015年から急激に価格が高騰してきています。1960年代までのクラシックカーのバブル相場が2015年をピークとして落ち着き始めた為、投資家たちは新しい年代に注目を移し、資金投入したのが急騰の原因と考えられます。その為、現在は2015年以前から比べると5倍程度の価格になっています。日本ではコンディションも良く、楽しめる車両を探す場合、600-800万円といった価格となっています。
《HAGERTY情報》 2017年7月時点
コンディション1（Concours） ＄132,000
コンディション2（Exellent） ＄80,600
コンディション3（Good） ＄59,300
コンディション4（Fair） ＄25,600
BMW M3（E30）の詳細スペック
《販売期間》1985-1991年
《乗車定員》4名
《ボディスタイル》2ドアクーペ、2ドアカブリオレ
《エンジンタイプ》水冷直列4気筒DOHC 2,302cc
《最高出力》195hp
《最大トルク》23.4kg-m/4,750r.p.m
《ミッション》5速MT
《全長×全幅×全高（mm）》4,325×1,680×1,370
《車両重量（kg）》1,200
《最高速度》－km/h
《生産台数》約18,000台
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