マーコス ミニマーコスのモデル概要

ミニマーコスは、英国ナショナルフォーミュラーのチャンピオンであるジェム・マーシュと、戦闘爆撃機「モスキート」の設計経験のあるフランク・コスティンによって設立された「マーコス社」によって生産されました。このマーコス社は、ジェム・マーシュが経営を、フランク・コスティンが設計を担当し、レーシングカーの設計製作を請け負うショップとしてスタートします。そして1965年には大衆車であるミニのパーツを流用したキットカー『ミニマーコス』の発売に至ります。

ミニマーコスの特徴的なボディ形状は、ベニヤ合板とFRP混成のモノコックで出来ており、車両重量はベースのミニに比べ100kg近い軽量を実現しました。また販売方法も独創的で、ホワイトボディとパーツのみを販売するステージ1から、コンプリートカー状態のステージ5までと、5段階のバリエーションで販売し、ステージ1では窓付きボディがたったの199ポンド、他の部品は全てミニの流用で対応でき、短時間で組み立てられるという手軽さによって多くの人に愛されることになります。

また、ミニマーコスは1966年のル・マン24時間にBMCチューンのクーパーSユニットを搭載して出場します。そこでフェラーリやポルシェ、フォードGT40と同じ土俵で戦った結果、最下位ながらも英国車唯一の完走(15位)を遂げた事で一躍世界中から注目されるメーカーとなりました。その後も数多くのレースで活躍し、ミニマーコスはキット・カーとしては異例の700台以上という世界最多販売記録を樹立しています。

最終的にミニマーコスは、数回のマイナーチェンジをしながら1974年まで生産されました。

マーコス ミニマーコスの価格相場

ミニマーコスは、2018年にコンディションの良い個体を中心におよそ25%程度価格が上昇しましたが、その後の価格は安定しています。ベースとなっている車両がミニという事もあり、手が届かなくなるような大きな価格上昇はありませんが、走りを求める熱狂的なファンからの根強い指示があり、また生産台数も700台程度と少ない為、今後も価格は安定していくと考えられます。ただし、ミニマーコスはFRPボディの為、劣化が弱点となりますので、コンディションの良い個体と悪い個体では今後の価格差はどんどん大きくなるでしょう。

《HAGERTY情報》 2020年9月時点
コンディション1(Concours) $20,400
コンディション2(Exellent) $14,000
コンディション3(Good) $8,400
コンディション4(Fair) $5,300

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マーコス ミニマーコスの詳細スペック

《販売期間》 1965-1974年
《乗車定員》 2名
《ボディスタイル》 2ドアクーペ
《エンジンタイプ》 水冷直列4気筒OHV 1,275cc
《最高出力》 76hp/-r.p.m
《最大トルク》 -kgm/-r.p.m
《ミッション》 4速MT
《全長×全幅×全高(mm)》 3,470×1,440×1,120
《車両重量(kg)》 410
《最高速度》 -km/h以上
《生産台数》 -台

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