ホンダS600のモデル概要
1964年にホンダは初の市販自動車であるS500の後継モデルとしてS600を発売します。
ホンダ S500同様に S600にもホンダがオートバイで培った高い技術力と信頼性が発揮されています。搭載された606 cc水冷直列4気筒DOHCエンジンは、8,500 rpmで57 馬力を発揮する高回転型のまさにオートバイのようなエンジンでした。そこに4速ミッションを組み合わせ、足回りは4輪独立サスペンションが採用され、高いスポーツ走行性能を発揮しています。3年間の生産期間の中で修正はヘッドライト、グリル、フロントバンパーのわずかな変更だけで、大きなモデルチェンジは行われませんでしたが、販売開始の翌年1965年にファストバッククーペをラインナップに追加しています。また、当初は右ハンドルのみの設定でしたが、すぐに左ハンドル車が導入され、北米を中心に輸出が行われています。
発売開始から3年間の生産期間を経て、13,000台以上が生産されたホンダ S600は1966年にS800にモデルチェンジされ生産終了となりました。ホンダ S600は、自動車後進国だった日本でも高いレベルのライトウェイトロードスターが製造出来る事を証明したモデルになりました。
ホンダS600の価格相場
近年、世界からも日本のクラシックカーに注目が集まっている事もあり、価格は上昇傾向です。人気の高いライトウェイトのオープン2シーターモデルという事とオートバイのような性能、さらに北米で販売されていた事による米国での認知度の高さから海外での需要も高くなっており、欧米では現在コンディションの良い個体では$45,000もの価格で取引されている事もあります。日本でも価格は上昇傾向にあり、良い個体は400万円近くしています。
コンディション1(Concours) $30,200~45,000
コンディション2(Exellent) $21,400~31,300
コンディション3(Good) $14,000~16,800
コンディション4(Fair) $7,800~9,800
ホンダS600の詳細スペック
《販売期間》1964-1966年
《乗車定員》2名
《ボディスタイル》2ドアロードスター、2ドアクーペ
《エンジンタイプ》水冷直列4気筒DOHC 606cc
《最高出力》57ps/8,500r.p.m
《最大トルク》5.2kgm/5,500r.p.m
《ミッション》4速MT
《全長×全幅×全高(mm)》
3,300×1,400×1,200 ※ロードスター
3,300×1,400×1,195 ※クーペ
《車両重量(kg)》
695 ※ロードスター
715 ※クーペ
《最高速度》145km/h
《生産台数》13,000台以上