現代の車では標準で装備されているエアコンですが、クラシックカーにはエアコンなどの便利な装備がない車が多いです。クラシックカーに乗っている人は夏など暑い季節にどうしているのと思われている方も多いと思います。そこで、この記事では、クラシックカーのエアコン事情やエアコン代わりの三角窓についてご紹介していきます。
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なんでエアコンがついていないクラシックカーが多いの!?
クラシックカーと呼ばれる車が製造されている時代は、エアコンが普及していない時代で、1960年代は高級オプション扱いでした。当時のエアコンは後付けで装着するので、助手席の前やダッシュボードの下に吊り下げるなどの取り付け方法です。そこでエアコンが装備されていない車の車内を冷やしてくれるのが三角窓になります。
クラシックカーについている三角窓とは?
三角窓はエアコンが普及していない時代に活躍したものです。前席ウインドウの前方に取り付けられていて、この小窓を回転させることで走行風が車内に入り込むという仕組みになります。暑い日に外の空気を取り入れて走るので、エアコンの代わりとしての役目を果たしてくれるのが特徴です。また、窓を開けて走るので、風に当たりながら走る気持ちよさを味わえて、換気もしてくれます。そんな三角窓ですが、時代とともになくなっていきます。
現代の車に三角窓がなくなった理由
箱型の車が普及し始めた1930年代から三角窓が装備されていて、しばらくは大体の車に三角窓が標準で装備されている時代でしたが、1960年代後半からエアコンが登場しました。1980年代に入ると車に求められる性能が上がっていき、その中でエアコンが標準装備になっていきます。
エアコンが普及するにつれて窓を閉めていても車内の温度を調整してくれるので、そもそも三角窓の必要性がなくなってしまいました。さらに三角窓は走っている時に風が吹き込むのですが、渋滞や信号で停止していると機能しないせず、雨が降ると雨粒が車内に入りこむという問題がありました。
一方、エアコンが標準装備された中で、使わなくなった三角窓に対してコスト削減のために固定化するようになりました。その為、現在の車では三角窓の面影だけが残っています。
エアコンのついていないクラシックカーに後付けは出来るの!?
クラシックカーにエアコンを取り付けるには、コンプレッサーやコンデンサー、エバポレーターというエアコンに必要な部品を組み合わせていく必要があります。このような部品たちは純正部品で用意されていないので、現在手に入る部品たちを流用して、加工する必要があるので、ケースバイケースになります。また、コンプレッサーを装備することで、エンジンのパワーが喰われてしまい出力が下がるという点と停車時にバッテリーの負荷が上がるという点もあるので、その対策が必要です。DIYだけで取り付けるにも作業は簡単ではないでので、専門店での作業も必要になります。このような点からコストがかかってしまうので、あきらめるという選択をするというのも一つの選択です。夏場などの不便さを含めてクラシックカーを楽しめるという点もオーナーに求められます。一方でクーラーキットを購入して取り付ける方法もあります。
クーラーキットを取り付ける
クーラーキットは基本輸入キットを含めて、助手席ダッシュボードの吊り下げ式が基本です。また、汎用製品が基本となり、ハコスカや初代セリカといった日本車や輸入元の車のモデルが出てきます。また、空冷エンジン車のポルシェ911やコルベットなどだと電動コンプレッサーを使用する電動クーラーも後付け装備として扱われています。キットの取り付けはお店によって変わりますが、大体10万円前後の工賃が相場です。クーラーキットを取り扱っているショップによって値段が変動する可能性があるので、購入を検討している方は値段の確認をしましょう。