日本が世界に誇る名車「日産フェアレディZ」とは。歴代モデルと共にヒストリーをご紹介します。

    NISSANの『フェアレディZ』をご存知の方は多いのではないでしょうか?
    登場してから半世紀以上の歴史を誇り、日本を代表するスポーツカーのひとつとしても有名です。

    ここでは、『フェアレディZ』の歴史を振り返りながら、歴代モデルを紹介していきます。あなた好みの「Z」が見つかるのではないでしょうか?

    Contents

    フェアレディZとは

    引用:Pexels

    フェアレディZは、日産を代表するフラグシップモデルのひとつで、1969年にダットサン・フェアレディの後継モデルとして登場しました。

    ダットサン フェアレディ2000|Datsun Fair lady SP310/SR311

    初代となるフェアレディZ(S30型)から始まり、現在の6代目(Z34型)まで販売されてきました。2021年8月に最新型の7代目「Z」が米国・ニューヨークで公開され、’22年の発売が待たれています。

    フェアレディZの歴代モデル紹介

    こちらでは、日本で発売されたフェアレディZの歴代モデルを紹介していきます。

    初代 フェアレディZ (S30型)

    引用:Unsplash

    1969年10月東京モーターショーで発表され、同年に日本国内で2シータースポーツカーとして『フェアレディZ』「Z-L」「Z432」の3グレードが販売されました。
    「Z」「ZL」には2.0L直列6気筒SOHCのL20型エンジンを、「Z432」にはより高性能な直列6気筒DOHCのS20型エンジンが搭載されました。海外向けには2.4L直列6気筒のL24型エンジンを搭載して、『ダットサン240Z』として販売されます。

    ダットサン フェアレディZ|Datsun Fair Lady 240Z

    ’71年には輸出専用であったL24型エンジンを搭載した『フェアレディ240Z』「240Z-L」「240Z-G」の3グレードが、日本国内でも追加販売されました。

    ‘73年に2.0Lモデルがマイナーチェンジされ、同年度の排出ガス規制に対応するとともに、公害問題やガソリン高騰などの理由により「Z432」「240Z」シリーズは生産中止します。‘74年、全長を更に拡大した4人乗りモデル(2by2)が追加されました。

    ‘75年の排出ガス規制の執行に伴い、キャブレターから電子制御燃料噴射装置(インジェクター)に変更されたL20E型エンジンが搭載されました。

    2代目 フェアレディZ (S130型)

    引用:Unsplash

    1978年に初のフルモデルチェンジが行われ、2代目となる「S130型」が登場しました。
    人気のあった初代のロングノーズ&ショートデッキのイメージをそのままに、’78年の排出ガス規制に対応するとともに、空力特性の向上のため全長が拡大されます。

    2.0Lモデルの『フェアレディZ』と2.8Lモデルの『フェアレディ280Z』が、それぞれ「Z」「Z-L」「Z-T」の3グレードで発売されました。
    ‘81年のマイナーチェンジで仕様・装備の充実が図られた後期型となり、‘82年には国内フェアレディZ初のL20ET型のターボエンジン搭載モデルが追加されました。

    3代目 フェアレディZ (Z31型)

    引用:NISSAN公式

    1983年に2度目のフルモデルチェンジが行われ、登場したのがこちらの「Z31型」です。

    初代からのロングノーズ&ショートデッキのコンセプトを引き継ぎつつ、エクステリアは大きく変更されました。特にイメージを大きく変化させたのは、先代までの丸型ヘッドライトから、セミリトラクタブルヘッドライトに変更されたことです。また、2代目S130型よりもさらに全長が拡大されました。

    エンジンは直列6気筒のL型から、V型6気筒SOHCターボに変更され2.0LモデルにはVG20ETが3.0LモデルにはVG30ETと全グレードにV6ターボエンジンが搭載されます。
    発売当初のラインアップは2.0Lモデルでは「Z」「ZS」「ZG」、3.0Lモデルは「300ZX」が販売されました。また、海外向けには永らく「ダットサン」の名称で販売を行ってきましたが、このZ31型からは全世界へ正式に「日産300ZX」へと変更されます。

    ‘85年には2.0Lモデルに直列6気筒DOHCエンジンに世界初のセラミックターボを採用したRB20DETを搭載した「ZR」シリーズが追加されました。ノーマルルーフの「ZR-Ⅰ」とTバールーフの「ZR-Ⅱ」がそれぞれ2シーターと2by2が設定されます。

    ’86年のマイナーチェンジで、2.0Lモデルは「ZR」シリーズのみの販売となり、3.0Lモデルはエクステリアデザインが大きく変更された「300ZX」に新グレードのフラッグシップモデルとして「300ZR」が追加されました。この「300ZR」にはV型6気筒DOHCのVG30DEが搭載されました。このマイナーチェンジ後のモノを後期型と呼ばれています。

    4代目 フェアレディZ(Z32型)

    引用:NISSAN公式

    1989年、4代目となる「Z32型」が登場しました。
    この「Z32型」は、今までの「フェアレディZ」のコンセプトでもあったロングノーズ&ショートデッキから、ワイド&ローなスポーツカーをコンセプトにエクステリアが変更されています。

    ラインアップは3.0Lモデルのみとなり、搭載されるエンジンは2種類が用意されました。先代「300ZR」でも採用されたVG30DEと新開発されたツインターボチャージャー搭載のVG30DETTが採用されました。

    ツインターボモデルは日本の自動車メーカーで初めての最大出力280psでしたが、当初の日産としては300PSで発売予定をしていたところを、当時の運輸省の指導により280psに抑えて販売したという経緯があります。日本の自動車メーカーが実施していた自主規制値の280psは、ここが始まりでした。

    2000年、排ガス規制の影響もあり生産終了となり、一旦ここで「フェアレディZ」の歴史に幕が下ろされました。

    5代目 フェアレディZ (Z33型)

    引用:Unsplash

    2002年にこの「Z33型」で『フェアレディZ』が復活しました。
    ボディタイプは、クーペと2003年に追加されたロードスターの2種類で、2シーターのみの設定がなされました。また、エクステリアは先代までのコンセプトイメージとは変更され、新しい『フェアレディZ』としての登場となります。

    5代目となる「Z33型」のエンジンは、3.5LのV型6気筒DOHCのVQ35DEが搭載されました。最終的には馬力規制の緩和もあり、VQ35HRを搭載し313psまで向上されました。

    6代目 フェアレディZ (Z34型)

    引用:Pexels

    2008年にフルモデルチェンジが行われ、6代目となる「Z34型」が登場します。
    エクステリアは、5代目の近代的かつ曲線的なイメージを引き継ぎながらも、初代からのロングノーズを意識したボディスタイルに変更され、近代的でありながら往年の「Z」らしさが表現されました。

    5代目に引き続きボディタイプはクーペと2009年に追加されたロードスターの2種類で、2シーターのみの設定です。ロードスターは、2014年で生産終了となりました。

    エンジンは先代「Z33型」よりも更に大型でハイパワーとなり、3.7LのV型6気筒のVQ37VHRを搭載し、336psを誇ります。

    7代目 フェアレディZ (Z34型)


    引用:NISSAN公式

    2022年1月の「東京オートサロン2022」で日本市場向けのモデルが初公開されました。新型のブルーの標準モデルの『フェアレディZ 』とイカズチイエロー / スーパーブラックの2トーンカラーを採用した特別仕様車「Proto Spec」が登場しました。

    先行して特別仕様車の「Proto Spec」が240台限定で、フェアレディZのメールマガジン会員のみが申し込み可能(2022年2月7日から)で、抽選販売されます。
    ※申し込みは、2022年3月24日15時まで

    エクステリアは初代からのロングノーズをはじめ、歴代モデルをイメージさせるデザインが散りばめられています。エンジンは3.0LのV型6気筒DOHCツインターボを搭載し、最高出力405psを誇ります。

    型式について先代の「Z34型」から「Z35型」に変更されていないことから、「マイナーチェンジなのか?」という疑問がありますが、日産としては「構成部品の80%は刷新され、型式は先代型と同じでも、フルモデルチェンジと呼べる内容になる。」とあります。その大きな理由としては、コスト低減の観点から先代型のままにされたとしています。

    まとめ

    「NISSAN(日産) フェアレディZの歴史」ということで紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?
    初代の登場から50年以上の歴史を持つ「フェアレデイZ」は、日本のスポーツカーの一角を担ってきました。

    一般車両の他にもレース仕様はもとより、日本警察の高速道路を取り締まっている高速隊のパトカーとして「フェアレディZ」が導入されたことも何度もあるほどに信用の高い車両でもあるのです。

    「S30型」及び「ダットサン240Z」は、クラシックカーとしても世界的に人気も高く、多くのファンに愛されています。

    この記事を読んで、「フェアレディZ」の歴史に触れるとともに、興味を持っていただけたのであれば幸いです。
    最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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